2016年6月25日

医療・バイオ

紙ベースのマイクロ分析チップ ~液体流れの制御と検出技術~

研究概要

自動分析装置は、その高い分析精度や自動化性能のおかげで、医用診断には欠かせない装置となっている。一方、マイクロ加工技術を利用して作成するマイクロ分析チップが、全体を小型化でき、使い捨てでの利用が期待できることから、上記装置を補完する、あるいは代替する装置技術として注目されている。現状、このマイクロ分析チップの基材としては、プラスチック、シリコンエラストマーなどが使われているが、使い捨てにする場合、依然として材料コストの点で課題がある。これに対して、近年、マイクロ分析チップの基材として「紙」が盛んに取り上げられるようになっている。「紙」は極めて安価な材料であり、かつ焼却性に優れているため無害化にも有利である。

図1 分析チップシート、分析装置概念

 

図1に紙ベースの分析チップをシート状にした概念図、インクジェットプリンタを模した自動分析装置の概念図を示す。技術課題として、①紙基材上に精度の良い流路を作製する加工技術、②駆動液の滴下をきっかけとして液体の流れを開始・制御する技術、さらに③試薬反応による変化を紙面上で検出する技術等を新たに開発する必要がある。上記の課題を受けて、①マイクロチップの作成技術、②チップ上での液体の流れを開始・制御する技術、③試薬反応による変化を紙面上で検出する技術の開発を行っている。

図2 紙ベースマイクロ分析チップし作例

図3 試作装置外観

統合した携帯型分析システムの開発

東京大学COI

日立ハイテクノロジーズ

細菌検査チップ
捻じりフローサイトメトリチップ
凝固試料向けインピーダンスセンサー
ナノフローポンプ